宮下瞳騎手(中央)の引退セレモニー(カメラ・内尾 篤嗣)
国内の女性騎手で歴代最多の通算1382勝を挙げる宮下瞳騎手(48)=名古屋=が11月26日、名古屋競馬場で現役最後のレースを終え、引退セレモニーが行われた。20日に令和7年度第2回調教師免許試験に合格したことがNAR(地方競馬全国協会)から発表され、12月1日付で調教師に転身する。この日は1Rから6Rまで6鞍で、〈5〉〈2〉〈11〉〈8〉〈2〉〈7〉着だった。
現役最後の騎乗となった6R(
フッカツノチギリ7着)を終え、引き揚げてくると大きな拍手がわき上がった。涙はなかったセレモニー。宮下瞳は「ホッとする気持ちと寂しい気持ちと両方あります。本当は1着になって終えたかったのですけど、無事に終えられてよかったです」と振り返った。騎手を目指している優心君(13)、健心君(11)の2人の息子から花束を受け取り、笑顔を見せていた。
95年10月にデビューし、11年8月に一度は引退。16年8月に現役復帰し、計25年間の騎手生活で女性騎手で初の1000勝達成など、第一人者として大記録を打ち立てた。元騎手の小山信行さん(56)は厩務員として厩舎に所属し、妻を支えていく。「ファンの皆さんに応援してもらえる厩舎にしたいです」と瞳姐さんの新たな戦いが始まる。