大外一気に差し切ったレッドモンレーヴ(撮影・園田高夫)
「京王杯SC・G2」(13日、東京)
大外から一気に差し切った。2番人気
レッドモンレーヴが後方から強烈な末脚を繰り出してV。デビュー前から期待されていた素質馬が、3度目の挑戦で重賞初勝利を達成した。
前走のダービー卿CT(7着)は大きく出遅れてリズムを欠いた。横山和は「ゲートは前回の雰囲気もあって難しさを見せていたけど、馬の力を信じて乗りました」と振り返る。スタートはひと息だったが、後方でじっくり構えて末脚勝負。「直線は見ての通り」と相棒のパフォーマンスをたたえた。開業2年目の蛯名正師にとって、これが重賞初V。「先輩としてすごくお世話になった方。恩返しできてうれしく思います」と笑みを浮かべた。
指揮官は「喜びよりも安どの気持ちの方が大きい」と胸をなで下ろした。
モンレーヴは昨年2月末に引退した藤沢和雄元調教師から引き継いだのだが、くしくも恩師は京王杯SCで史上最多の8勝を挙げている。「このレースで重賞を勝てたのは感慨深いし、縁を感じる。先生にこれだけの馬を預けてもらったので、結果を出せてホッとしています」と感謝の気持ちを伝えた。
次戦に関して、師は「馬に何事もなければ安田記念(6月4日・東京)に」と宣言。名伯楽から受け取ったダイヤモンドの原石が、今度はG1の大舞台で最高の輝きを放つ。