「函館スプリントS・G3」(11日、函館)
得意な夏がやってきた。昨年の青函Sを快勝してオープン初勝利を決めた
ヴァトレニ。続くキーンランドCでも3着に入り、重賞初挑戦でいきなり好走してみせた。札幌と函館を合わせて5戦4勝、3着1回。06年キーンランドC覇者の母チアフルスマイルも、北海道シリーズは〈5・1・1・3〉と無類の巧者ぶりを発揮していた。やはり血は争えない。
5月31日に栗東坂路で4F52秒2-37秒8-11秒7をマークしてから2日に函館に移動。藤原助手は「輸送も無事にクリアして4日から馬場入りしています。状態はいいですよ」と順調な調整過程を伝える。火曜は角馬場で準備運動してから函館Wをキャンターで1周半。「こっちに連れてきて体調が一段とアップしていますね。毛ヅヤもカイバ食いもいい」と目を細めた。
前走の鞍馬S(9着)は不良まで悪化した道悪に対応できず、斤量59キロも厳しかった。「去年も勝っている函館は合う。ここなら重賞でもやれると思っています」と同助手はきっぱり。北海道シリーズの開幕戦で躍進を描く。