◆第59回七夕賞・G3(7月9日、福島競馬場・芝2000メートル)
サマー2000シリーズ開幕戦、第59回七夕賞・G3(9日、福島)で、20年ス
プリングSの覇者
ガロアクリークが復活を期している。
コントレイル世代の6歳馬が1年ぶりの前走を叩き、上昇気配だ。
3年4か月ぶりに重賞を勝てますように―。1年ぶりだった前走を叩いて上昇ムードの
ガロアクリークに陣営が願うのは、2つめのタイトル奪取だ。6歳ながらここまで14戦。脚元の弱さと相談し、間隔を取ってケアしながら進めてきた。その甲斐があり「大事に使ってきたので馬は若いね」と上原博調教師。衰えを感じさせない馬体の充実ぶりがその言葉を物語っている。
20年に6番人気でス
プリングSを勝利。その勢いで挑んだ皐月賞では8番人気の評価ながら3着に好走し、フロックではないことを証明してみせた。勝者
コントレイルはのちに無敗で3冠を手にし、21年
ジャパンCでは感動のラストランでファンの涙を誘い歴史に名を刻んだ。その“
コントレイル世代”の重賞ウィナーが、前走で復活の
シグナルをともした。
昨年の
エプソムC2着以来、脚部不安でちょうど1年ぶりとなった同レースは序盤から久々とは思えない行きっぷり。そのまま積極的にレースを展開し、最後の直線も一度は先頭に立とうかという見せ場をつくった。トレーナーは「スタートも良くて想像以上の走りができた」。さすがに最後は脚が上がり、10着に終わったものの着差は0秒7。大きな上積みが見込める今回は好勝負になる下地がある。
初の福島コースだが、コーナー4つを回る形態は3年前のス
プリングSや皐月賞での実績が適性を証明している。復活の白星を願う上原博師も「中山で勝っているしコース自体は合っている。
パワーもあるしね」と手応えをにじませた。新コンビとなる3年目の永野は重賞初Vがかかる一戦。陣営の、鞍上の願いをかなえるべく、初のみちのく路で勝負に出る。(石行 佑介)