栗東坂路を勢い良く駆け上がったエヒト(撮影・石湯恒介)
「七夕賞・G3」(9日、福島)
重たい馬場も何のその!昨年の覇者
エヒトが6日、栗東坂路で躍動。この日の2位タイの時計で駆け上がり好調をアピールした。昨年から4キロ増のハンデを克服し、鞍上・田中勝とともに連覇を目指す。
「アチぃ〜、って感じが気持ちいい。夏は体が動くし、
テンションが上がる。海を前にした子どもみたい」。52歳になっても真夏の太陽のような笑顔がトレードマークの田中勝が、夏本番を前に気合満点だ。七夕賞でコンビを組むのは昨年の覇者
エヒト。連覇を達成して、岡部幸雄元騎手に並ぶ同レース最多の4勝目を狙う。
昨年は大外枠から重賞初Vへ導いた。「意外と前に行けて、流れに乗れたのが大きかった。体調面も良かったしね」と振り返る。今年は4キロ増のハンデ58キロがポイントになるが、「斤量はキ甲がしっかりしていれば大丈夫。昨年は馬が柔い感じがしたけど、今は力をつけているから」と1年の成長ぶりから克服可能という見立てだ。
木曜の最終追い切りは栗東坂路。雨で重たくなった馬場も苦にすることなく、4F50秒4-36秒6-11秒6を計時。この日2位タイの時計で好仕上がりをアピールした。1週前には同じく栗東坂路で4F48秒9の自己ベストをマークするなど、サウジ遠征から4カ月半ぶりの実戦となるが調整は順調だ。高野助手は「昨年と比較して馬体は確実に大きくなった。つくべき所に筋肉がついて、
パワーアップしています」と満足そうに語った。
エヒトにとっては08&09年の
ミヤビランベリ以来史上2頭目の連覇、鞍上の田中勝にとっては02年(イーグルカフェ)、03年(
ミデオンビット)以来自身2度目の連覇が懸かる一戦。「(連覇は)あってほしいね。チャンスのある馬だからね」とカッチー。35年目、大ベテランの腕の見せどころだ。