【プロキオンS】馬体重594キロの巨漢馬・ドンフランキー、史上最高体重の重賞勝利

2023年07月10日 06:15

594キロの巨体を揺らし、力強く逃げ切ったドンフランキー(右)

◆第28回プロキオンS・G3(7月9日、中京・ダート1400メートル)

 第28回プロキオンS・G3は9日、中京競馬場で行われ、2番人気のドンフランキー(池添)が逃げ切った。同馬は594キロ。19年マーチSを制したサトノティターンの572キロを更新し、史上最高体重の重賞勝利となった。

 594キロのビッグボディーで“圧逃”した。ドンフランキーは迫り来るリメイクの追い上げを首差封じ込み、先頭でゴール板を駆け抜けた。「何とかしのいでくれ」。池添のゲキにも応え重賞初制覇。JRA重賞の最高体重優勝馬記録を一気に22キロも更新し、巨漢馬の歴史を塗り替えた。

 逃げるのみ。池添に迷いはなかった。「自分のスタイルを貫こうと思ってスタートだけ気を付けた。いいスタートを切ってくれましたし、あとは自分のペースで進めた」。発馬を決めると押してハナを主張。前半3ハロン33秒9のハイペースだったが、「スタミナもある馬」とパートナーへの信頼は揺るがない。

 直線でのファインプレーも光った。「左回りだと内にもたれるところがある。今日も内ラチを頼ろうとしたが、ラチにつけないように離してから追い出した。そこからはまっすぐ走ってくれた」。そう振り返る池添は07年9月のエルムSをメイショウトウコンで制して以来、15年10か月ぶりのJRAダート重賞制覇。夏の主戦場にしている北海道から駆けつけた執念がしっかりと実を結んだ。

 576キロでデビューし、体質の強化とともに体重も増加。この日は4キロ減だったが、近2走は自己最高体重の598キロで出走。馬体重600キロオーバーの重賞、G1制覇が見えてきた。「大きなトラブルなくここまできている。大きな体ですが、偉いなと思います」と目を細めた斉藤崇調教師。今後は白紙だが、地方重賞なども視野に入れつつ活躍の場を探していくことになりそうだ。体も夢もでっかく―。ドンフランキーが己の道を突き進む。(戸田 和彦)

 ドンフランキー 父ダイワメジャー、母ウィーミスフランキー(父サンリヴァー)。栗東・斉藤崇史厩舎所属の牡4歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算12戦6勝。総獲得賞金は1億1776万8000円。重賞初勝利。馬主は早野誠氏。

◇馬体重あらかると

 ◆最重量           

 ▽出走 15年1月17日京都8Rのショーグン(5着)640キロ。

 ▽勝利 14年5月17日京都12Rのショーグン626キロ。

 ▽重賞出走 12年平安Sのクリーン(15着)622キロ。

 ▽G1勝利 1995年スプリンターズSのヒシアケボノ560キロ。

 ◆最軽量           

 ▽出走 11年4月9日阪神2Rのグランローズ(14着)と、19年3月2日小倉3Rのメロディーレーン(10着)で330キロ。

 ▽勝利 19年9月28日阪神6Rのメロディーレーン338キロ。

 ▽重賞出走 19年菊花賞(5着)などメロディーレーンが340キロで3回。

 ▽重賞勝利 1983年ニュージーランドT4歳Sのアップセッター380キロ。

 ▽G1勝利 1971年オークスのカネヒムロ384キロ。

(記録はすべてJRA)

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