「名鉄杯」(16日、中京)
仁川S11着後、脚部不安により長期休養を余儀なくされ、約1年5カ月ぶりにカム
バックする白毛馬
ダノンハーロック(牡5歳、栗東・音無)が復帰戦Vを目指す。林助手が「今は痛みや腫れも全くない。もともと弱気な馬でしたが、メンタル的にも成長した」と好感触を口にするように、かかった時間以上に得たものは大きかったようだ。
21年夏頃から左右の
バランスを整えるため、そして体を絞る目的で取り入れてきたプール調教の効果は絶大で、「脚元への不安も減らすことができている」と仕上げ人は確かな手応えを口にした。「初日は脚が少しつかるくらいの深さでも怖がってたんだけど、今はプール大好きだよ」と優しく鼻をなで、その成長をたたえる。
「白さを保つためにしっかり洗っているけど、ボロの上で寝るのが好きな子でね」と白毛ならではの悩みにほほ笑む同助手。「落ち着いて自分の力を発揮してくれれば十分通用する。でも、とにかく無事に走り切ってほしい」と、ともに困難を乗り越えてきたパートナーを見つめた。成長を続ける白毛が、夏の砂上をさっそうと駆け抜ける姿を見守りたい。(デイリースポーツ・小田穂乃実)