「レパードS・G3」(6日、新潟)
華麗なる転身劇となるか-。ダービー13着から異例のローテで参戦してきた
パクスオトマニカ。今回が初ダートでもあり未知数な部分は多いものの、ス
プリングS5着、プリンシパルS制覇と実力は申し分なし。積み上げてきた経験値、そして持ち前の先行力を武器に新境地を開く。
ダービー13着から異例のローテで臨む
パクスオトマニカ。9年前の勝ち馬
アジアエクスプレス(2走前=皐月賞6着)の例はあるものの、クラシックを走った馬、特に前走がダービーだった馬の参戦は極めて珍しい。しかも今回が初ダートと、謎多き挑戦だ。
ダートへ矛先を向けた理由を、池内助手は「キレる脚が使えるタイプではなく、上のクラスでは瞬発力勝負で分が悪い。ダートに適性があれば先々の選択肢が広がるので、試してみることに」と説明する。
ヴィクトワールピサ産駒は総じて力のいる馬場が得意。適性の可能性を探りたくなる血統背景でもある。
プリンシパルSを逃げ切ってダービー切符を獲得。本番でも果敢にハナを奪って、勝ち馬から0秒8差と奮闘した。3走前にはス
プリングSで5着に好走。同馬を含め、3勝馬がわずか3頭という今回の顔ぶれでは、最上位と言える実績の持ち主だ。
暑い日が続いたこの中間も、夏負けすることなく順調に調教を積んできた。1週前には美浦Wで
ルドヴィクス(5歳3勝クラス)と併せ馬。5馬身追走から、軽快な脚取りで6F83秒7-12秒0を刻み、併入フィニッシュを決めた。
「ダービーの後は放牧へ。(7月中旬の)帰厩後は予定通りのメニューを消化できています」と同助手は順調さをアピール。強力な同型馬の存在にも、「ス
プリングSで控える競馬もできているし、臨機応変に対応できると思います」と柔軟に構える。
ダート適性は未知数でも、ここまで戦ってきた相手は一枚上。世代トップクラスと勝負してきた経験値を武器に、砂の猛者に挑む。