◆第43回新潟2歳S・G3(8月27日、新潟・芝1600メートル、良)

　第43回新潟2歳S・G3は27日、新潟競馬場で行われ、1番人気のアスコリピチェーノが新馬戦からの連勝で重賞初制覇を飾った。

　馬場の真ん中から力強く差し切った。直線は逃げ粘る2着馬を目標に、上がり3ハロン33秒3で1馬身差の快勝。テン乗りの北村宏は「力があるのは感じていたのでスムーズな走りをさせてあげられて良かった」とホッとした表情。18年関屋記念(プリモシーン)以来、5年ぶりのタイトルに「大きなチャンスをもらえて結果を出せて良かった」と笑顔だった。

　道中は5番手。中団後方の11番手から運んだ新馬戦より前めにつけたのは、スローペースを見越した陣営の作戦だった。黒岩調教師は「ある程度、好位を取りにいくことは(騎手と)話していましたし、追い出しを待って追い出せたところに成長を感じました」と進化に手応えを得ていた。レース後は福島・ノーザンファーム天栄に放牧に出た。「賞金を加算できたし、暮れのG1を目標に」と黒岩師は阪神JF(12月10日、阪神)を視野に入れる。無傷2連勝で初マイルも難なくこなしたダイワメジャー産駒の未来は明るい。(西山　智昭)

　◆アスコリピチェーノ　父ダイワメジャー、母アスコルティ(父デインヒルダンサー)。美浦・黒岩陽一厩舎所属の牝2歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算2戦2勝。総獲得賞金は3863万4000円。重賞初勝利。馬主は(有)サンデーレーシング。