栗東調整で好ムードを漂わせているシーズンリッチ(撮影・石湯恒介)
「神戸新聞杯・G2」(24日、阪神)
菊花賞(10月22日・京都)に向けて、早々と栗東入りした
シーズンリッチ。長距離輸送を避けるための決断だったが、これが奏功。落ち着き払って好ムードを漂わせている。4カ月の充電期間を経てさらなる進化を果たした
ドゥラメンテ産駒が、3冠最終戦でのタイトル奪取へ、最重要
トライアルでまずは弾みをつける。
菊の舞台へ万全を見据える。ダービー7着以来となる
シーズンリッチは、先週金曜の昼に僚馬で京都大賞典に出走予定の
サクセスシュートとともに栗東入り。担当の山崎助手が「毎日杯で阪神に行った時はソワソワしていたので」と振り返るように、長距離輸送を考慮して滞在競馬を選択した。「思ったより落ち着いてくれています。美浦ではおとなしいので、同じような雰囲気です」と、まずは第一関門を突破した。
成長力を兼ね備える
ドゥラメンテ産駒。ひと夏を越したことで、
パワーアップが著しい。今年は酷暑の影響もあり、夏場に思うような成長カーブを描けなかった馬が多いが、「検疫のタイミングで馬を見て“えらくデカくなったな”と思いました」と同助手。「馬体重はそんなに変わっていませんが、迫力が出てきました。後ろ(トモ)がしっかりしたかな」と目を細める。
1週前には美浦Wで角田河を背に6F84秒0-38秒3-11秒6をマーク。併せた古馬オープン馬の
サクセスシュートを4馬身ちぎった。「
サクセスの方に乗っていましたが、あんなに置いて行かれるとは」と同助手は舌を巻く。「成長力がすごい。こんな成長してくる馬は初めて」。想像を超え続ける好素材馬が、中秋を迎える仁川で菊獲りへ名乗りを上げる。