競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
1日のサフラン賞は
スプリングノヴァ(牝、鮫島)が中団追走から直線は内をグイグイ伸びると、ゴール前で外から迫ってきた
ステレンボッシュを鼻差しのいでV。無傷2連勝を決めた。デビュー戦は札幌芝1500mを逃げ切り、今回は長距離輸送を経ての中山芝1600mで差し脚を生かす競馬。異なる競馬場&内容での連勝で非常に中身が濃い。父はダートで活躍した新種牡馬の
カリフォルニアクローム。今のところJRAでの芝の勝利はこの馬だけだが、今後の活躍次第では代表産駒になる可能性を秘めている。師は「ペースが流れていたのでいいポジションで流れに乗れたし、しまいの脚が本当に良かった。小柄だけど輸送を苦にする馬ではなく、初戦と同じ馬体重(394キロ)で臨めたからね」とレースぶりと精神力を高く評価した。今後はいったん放牧へ。次走は未定だが「賞金的にはG1(阪神JF)でも除外の心配はなさそうだね」と話し、暮れの大一番を意識していた。
1日の阪神新馬戦(ダート1200m)は
エスポワールシチー産駒の
メイショウホウレン(牡、安達)が、逃げてメンバー最速の上がり3F36秒0をマーク。後続に5馬身差をつけて完勝した。師は「うまくいきました。ケイコ通りのいい走りをしてくれました」と話したが、まだ課題もあるようで、「能力はある馬ですが、ケイコの時に物見をしていましたし、初めての場所で集中して走れるか心配な面はありました」と、ほっとした様子もうかがわせた。次走は兵庫ジュニアグランプリ(11月22日・園田、ダート1400m)の予定。「また初めての場所になりますからね。距離も1F延びますが、馬が徐々に成長をしていってクリアしてくれれば」と展望を語った。
次週の注目馬はプラタナス賞(14日・東京、ダート1600m)を予定している
バルミーウェザー(牡、鮫島)。前走後は放牧を挟んで、ここを目標に乗り込んできた。野田助手は「前走は一気に距離を延ばしての一戦でしたが、道中の追走が楽でいい内容で勝てました。このくらいの距離がいいですね。直線が長いコースは合っていると思いますし、初めての長距離輸送や左回りも問題ないと思います。まだ手前の変え方などに改善の余地はありますが、1勝クラスでも楽しみです」と連勝を期待した。(馬サブロー栗東支局・塩手)