「秋華賞・G1」(15日、京都)
当コラムで千田智久厩務員(栗東・牧浦厩舎)を紹介するのは、2月のフェブラリーS(
ドライスタウト)以来2回目。かつてメイショウドトウを手掛けた腕達者とはかれこれ20年来の仲で、もしかしたら、紫苑S3着で優先出走権を得た
シランケドのことを、一番知っている記者は私かも知れません。知らんけど(笑)。
初勝利は12番人気の低評価に反発するような大外一気。私が「母父ディープの血が騒ぎましたな」と振ると、「おばあちゃんはブラジルやけどな」と千田さん。祖母ビーフェアーは、2歳上の半姉
ヴァージニーに続き“ブラジル牝馬3冠”を成し遂げた名牝。日本では
ヴァージニーの孫にあたる
ブリュネット(13年フ
ローラS3着)の名がある程度だが、
シランケドの活躍で再び活気を取り戻す可能性はありそうだ。
父は
トップナイフや
タマモブラックタイ、
セットアップの活躍で注目を集める
デクラレーションオブウォー。国宝×ブラジル系という面白い母系とのマッチングで、意外性のある牝馬が誕生した。「キャリアが浅いし、中山の開幕週では厳しいと思っていた。大した馬やわ」と千田さん。強敵相手は承知の上、再びアッと言わせる末脚を期待したくなる。(デイリースポーツ・松浦孝司)