◆第60回デイリー杯2歳S・G2(11月15日、京都・芝1600メートル、良)
第60回デイリー杯2歳S・G2は15日、京都競馬場で行われ、1番人気の
アドマイヤクワッズ(坂井)が1分33秒1の2歳コースレコードで勝利。無傷2連勝で重賞初制覇を果たし、朝日杯FS・G1(12月21日、阪神)の主役候補に名乗りを上げた。
火花散る、激しい一騎打ちだった。後方のインで脚をためていた
アドマイヤクワッズは、先に抜け出した
カヴァレリッツォの内から並びかけると、そこから200メートルに渡るマッチレースに持ち込んだ。坂井の右ステッキに応え、頭差だけ前に出てデビュー2連勝。従来の2歳コースレコードを0秒1更新するレベルの高い戦いを制した。
鞍上は昨年に続く連覇となり、同じ
リアルスティール産駒の
フォーエバーヤングでBCクラシック・米G1を制してから、先週のみやこSを含め3週連続の重賞制覇。「初戦から非常に期待していた馬で、力通りだと思います」。レース後は一度ウィナーズサークルへ向かい、写真撮影の時間をつくってファンを喜ばせた。「友道厩舎で初めて重賞を勝てたのがうれしかった。オーナーにもたくさん乗せてもらっているので、このチームで勝ててうれしかった」と瑠星
スマイルがはじけた。
友道調教師は「勝負根性も確認できたし、初戦とは違うコースで、当日輸送の競馬もクリアしてくれた」と満面の笑み。管理した
アドマイヤマーズは18年にこのレースを勝った後、国内外のマイルG1を3勝する名馬に育った。「馬の状態を見てですが、朝日杯FSへ」とG1参戦を明言。厩舎の偉大な先輩と同じ道をたどり、さらなる高みを目指す。(山下 優)
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アドマイヤクワッズ 父
リアルスティール、母デイトライン(父ゾファニー)。栗東・友道康夫厩舎の牡2歳。北海道安平町・ノーザン
ファームの生産。通算成績は2戦2勝。重賞初制覇。総獲得賞金は4580万8000円。馬主は近藤旬子氏。