「マイルCS・G1」(19日、京都)
シブい血統にこそ、スポッ
トライトを当てたい当コラム。マイルCS出走馬で最も興味深いのは、破竹の4連勝でG1の舞台まで上り詰めた
エルトンバローズです。
父は12年日本ダービー馬
ディープブリランテ。
セダブリランテス(17年ラジオNIKKEI賞、18年中山金杯)や
モズベッロ(20年日経新春杯、21年大阪杯2着)などの重賞ウイナーを輩出しているものの、種牡馬としての評価はやや下降気味の状況。そんななか、突然イキのいい3歳馬が現れるのだから血統は本当に面白い。
パワーの源は、祖母ニュースヴァリュー。シアトルソング産駒の外国産馬で、現役時代は通算20戦6勝。函館芝2500メートルで勝利したこともありますが、キャリアハイは過去に3年間だけ行われた札幌ス
プリントSでの2着(94年)。オールドファンならピンとくるはずですが、近代日本競馬の礎を築いた名牝
ベガのお姉さんです。
母ショウナンカラットは未勝利に終わったが、父
ディープブリランテ×母父ブライアンズタイムの配合は前記の
セダブリランテスと同じ。ゴール前の大接戦をモノにした毎日王冠での勝負強さは、12年ダービーを鼻差で制した父譲りです。昇竜の勢いは侮れません。