全日本2歳優駿に出走予定のフォーエバーヤング(撮影:田中哲実)
第74回全日本2歳優駿・JpnIが12月13日、川崎競馬場の1600mで2歳馬12頭が争う。来年からの新星・ダート戦線に向けての重要な一戦。また、アメリカ・ケンタッキーダービー出走馬選定ポイントシリーズ「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」の対象レースともなっている。
中心はJRA勢となりそう。なかでも、フォーエバーヤングは、ここまで2戦2勝。前走のJBC2歳優駿・JpnIIIを1馬身半差で勝利した。その内容も後方2番手からまくり、直線で後続を突き放す鮮やかなレースぶり。この時、524kgの雄大な馬格に加え、長くいい脚が使えるタフさ、直線での切れなど、現時点でも素質の高さは明らかだ。無敗記録更新に期待がかかる。
同じくJRAから参戦のイーグルノワールは、芝の新馬戦こそ4着だったが、すぐさま舞台を砂に替えて3連勝。前走の兵庫ジュニアグランプリ・JpnIIは接戦で相手を競り落とす強い競馬で初タイトルを奪取した。各地を転戦してきた豊富なキャリアは強みで、初の川崎だが左回りは経験済み。所属する音無厩舎は、昨年のこのレースをデルマソトガケで制しており、連覇達成なるか注目だ。
その兵庫ジュニアグランプリでタイム差なし、ハナ差の2着に惜敗したサトノフェニックスも手ごわい。今年6月の新馬戦を4馬身差で圧勝。続くヤマボウシ賞は出遅れたうえ、最終コーナーも大外を回るロスという苦しい競馬だったが、直線で追い上げ接戦を制した。着差こそクビ差だが、それ以上に強い内容。初の左回りがどう出るかだが、道中の折り合いに不安はなく、距離延長には対応可能だ。逆転があっても不思議はない。
鎌倉記念・SIIを制覇した北海道のサントノーレが再度、川崎にやってくる。前走は6着だが、遠征帰りに加え、メンバートップの57kgを背負っての競馬だった。今回は実績のあるコースで、斤量は定量56kg。軽視はできない。
さらに、函館2歳S・GIIIの覇者ゼルトザーム、若武者賞・SIII馬のグラッシーズマン、ルーキーズサマーC・SIIIの初代王者アムクラージュなども展開ひとつでチャンス。発走は20時10分。ここから、砂の新たなスターが誕生する!
(文:スポーツ報知記者・志賀浩子)
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