3月27日付で競走馬登録を抹消となった
メイケイエール(牝6、栗東・武英智厩舎)。通算成績は重賞6勝を含む20戦7勝を挙げ、
アイドルホースオーディションでは1位を獲得するなど多くのファンを魅了した。同馬は21年桜花賞に出走しているが、これで同レースの出走馬全頭が現役引退。例年以上に個性派がそろった3年前の牝馬三冠路線だった。
クラシックに直結する一戦、20年の阪神JFは史上初の白毛馬によるGI制覇がかかる
ソダシ、サフラン賞を勝った
サトノレイナス、重賞連勝中の
メイケイエールが人気上位に支持された。結果は
ソダシが猛追する
サトノレイナスをハナ差抑えて優勝。そして年が明けた21年、桜花賞でも2頭が激戦を演じ、
ソダシが無敗での桜花賞制覇を達成した。2着の
サトノレイナスは日本ダービーへ向かって5着になり大きな話題を呼んだ。
二冠目のオークスでは、
ソダシに続いて
アパパネの仔
アカイトリノムスメと阪神JF3着馬
ユーバーレーベンが人気の3頭に。結果は
ユーバーレーベンが豪快に差し切り、父
ゴールドシップに初めてのJRA・GIタイトルをもたらした。最終戦・秋華賞ではオークス2着の
アカイトリノムスメが初GI制覇を達成。レース史上初となる母仔制覇を成し遂げた。
三冠路線を沸かせた
アカイトリノムスメと
サトノレイナスは早くに引退。レースでの活躍を楽しみにしていた人々に驚きを与えた。ただ当世代からは
メイケイエールのほか、競馬界を沸かせるアイドルたちが続々と現れた。
桜花賞出走の
ソングラインは、のちにマイル路線で大活躍。GI・3勝を含む重賞5勝を挙げた。次に名牝
ジェンティルドンナの仔として話題をさらった
ジェラルディーナは、22年エリザベス女王杯でGI初制覇を果たしている。
ヨカヨカは21年の北九州記念を制し、熊本産馬として初のJRA重賞Vを達成。4度の重賞2着を経験し、先日の中山牝馬Sでラストランを迎えた
ククナも同世代である。そのほかにも23年宝塚記念で
イクイノックスに迫り、凱旋門賞4着と健闘した
スルーセブンシーズもいる。
24日、ラストランとなった高松宮記念後には引退式もあり、多くのファンに見守られながらターフを去った
メイケイエール。一足先に第二の馬生を歩む同世代の牝馬たちと同じく繁殖入りする。近い将来、21年クラシック組の仔たちがファンを沸かせてくれることを期待せずにはいられない。