前川清氏が芸能人馬主としてGI初勝利 07年ヴィクトリアマイルでコイウタが激走

2024年05月07日 17:00

07年のヴィクトリアマイルを制したコイウタ(07年5月撮影、ユーザー提供:naokyさん)

 馬主としてビッグタイトルを手にしている著名人は数多い。では、グレード制導入後に芸能人で初めてJRAのGIを制したのは誰だったのか? その答えは07年のヴィクトリアマイルをコイウタで制した前川清氏(名義は前川企画)である。

 コイウタは父フジキセキ、母ヴァイオレットラブ、母の父ドクターデヴィアスの血統。北海道・千歳の社台ファームの生産馬だった。3歳時のクイーンCで重賞初制覇。しかし、牝馬3冠は桜花賞が3着、オークスが競走中止、秋華賞が17着と結果を残せず。その後も勝利には手が届かなかった。年が明けて4歳を迎え、ダービー卿CTで2着に健闘。ようやく復調を果たし、迎えた一戦がヴィクトリアマイルだった。

 カワカミプリンセスやスイープトウショウとったGI馬が人気を集め、コイウタは単勝60.3倍の12番人気。しかしながら絶好の4番枠、そして当時22歳の松岡正海騎手のファインプレーが波乱を呼ぶこととなる。GIにしては緩いペースとなる中、コイウタは先団直後を追走。直線で馬群の内目に進路を取ると、一完歩ごとに前との差を詰める。残り100m、逃げ粘るアサヒライジングを捕らえると、もう前には誰もいなかった。そのまま先頭でゴールを駆け抜けると、右手を大きく突き上げてガッツポーズ。会心の手綱捌きで、松岡騎手としても初めてとなるGIタイトルをつかんだ。

 古くは女優の高峰三枝子氏が所有するスウヰイスーが、52年の桜花賞とオークスを制したことがあった。しかし、84年のグレード制導入後では初となる、芸能人馬主のGI制覇。それだけに当時は大きな話題となった。その後はキタサンブラックの北島三郎氏(名義は大野商事)、ヴィルシーナ&シュヴァルグラン&ヴィブロスの佐々木主浩氏、コパノリッキー&コパノリチャードの小林祥晃氏など、多くの有名人がJRA・GIを制している。今後も多くの著名人が馬主となり、競馬界を盛り上げてくれることを期待したい。

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