現地時間17日朝、88年のケンタッキーダービーを制したウイニングカラーズ Winning Colors(牝23)が、疝痛による合併症のため、ケンタッキー州にあるハギャード馬診療センターにて安楽死の処置がとられたことがわかった。同馬はケンタッキー州レキシントン近郊のグリーンツリーファームに埋葬された。
ウイニングカラーズは、父Caro、母がデラウェアオークス(米G1)3着のAll Rainbows(その父Bold Hour)という血統の米国産馬。甥にタップダンスシチー(ジャパンC-GI、宝塚記念-GI)、近親に名種牡馬Chief's Crown、名牝Chris Evertなどがいる。86年のキーンランドジュライセールにて57万5000ドルで落札されていた。
重賞初制覇となった88年のサンタアニタオークス(米G1)を8馬身差で圧勝すると、牡馬クラシック戦線に参戦。サンタアニタダービー(米G1)も7.1/2馬身差で圧勝すると、ケンタッキーダービー(米G1)もフォーティナイナー以下(ブライアンズタイム6着、Seeking the Gold7着)を破り、牝馬として史上3頭目の同レース優勝という快挙を達成した。その後もプリークネスS(米G1)3着、BCディスタフ(米G1)2着などG1戦線で活躍し、通算19戦8勝(重賞3勝)で引退。88年のエクリプス賞3歳牝馬チャンピオンに選ばれ、00年には米国競馬の殿堂入りも果たした。
繁殖入り後、10頭を出産し7頭が出走。産駒の多くは日本に輸入され、直仔のゴールデンカラーズ(父Mr.Prospector)は96年クイーンC(GIII)で2着に入るなど活躍し、その産駒チアフルスマイル(父サンデーサイレンス)は06年キーンランドC(GIII)など8勝を挙げた。現2歳にOrientateの牝馬、1歳にMr.Greeleyの牝馬がおり、今年もMr.Greeleyを受胎していた。