まさに中山の鬼 マツリダゴッホのオールカマー3連覇

2024年09月17日 07:30

中山巧者として知られるマツリダゴッホ(08年9月撮影、ユーザー提供:ヤクモメグロさん)

 中山巧者と聞いて、多くのファンが最初に名前を思い出すのがマツリダゴッホではないか。有馬記念を含め、重賞6勝は全て中山の芝2200m以上。そんな中山マイスターが3連覇した07年から09年のオールカマーを振り返る。

 マツリダゴッホは名種牡馬サンデーサイレンスの最終世代の1頭だった。3歳時はクラシックに出走できなかったが、4歳時のAJCCで重賞初制覇を果たし、その後は3連敗を喫したが、秋のオールカマーで2つ目のタイトルを獲得。この勝利によって、多くのファンが中山巧者と認識することになる。続く天皇賞(秋)では15着に大敗したが、年末の有馬記念では翌年の覇者ダイワスカーレットらを退けGI初制覇。単勝52.3倍、9番人気での戴冠だった。

 5歳を迎え、始動戦の日経賞を制覇。その後はクイーンエリザベスII世Cが6着、札幌記念が2着だったが、オールカマーに堂々の主役として参戦。道中は番手追走。3角で各馬が動いたので一旦位置を下げたが、4角で前に再接近。直線で楽々と抜け出し、連覇を達成した。

 その後は4連敗を喫し、迎えたのが6歳時のオールカマーだった。さすがに衰えが危惧されたのか、過去2年の1番人気に対し、この年はドリームジャーニー、シンゲンに続く3番人気に甘んじた。しかし、レースでは主役を譲らなかった。横山典弘騎手を背に、自身初の逃げの手を打つと、スローペースに持ち込む。そのまま手応え良く直線に向くと、後続を寄せ付けることなく2馬身差の完勝。同一平地重賞3連覇は当時史上5頭目(現在は7頭が達成)の快挙だった。

 これが最後の勝利となり、翌10年から北海道のレックススタッドで種牡馬となった。昨年いっぱいで種牡馬を引退し、JRAの現役馬は僅か13頭しかいないが、彼ら彼女らの奮闘を期待しよう。

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