現地時間29日、米・ケンタッキー州レキシントン近郊のオーバーブルックファームで、大種牡馬ストームキャット Storm Cat(牡25)の母ターリングア Terlinguaが、老衰による合併症のため、安楽死の処置がとられたことがわかった。32歳だった。
ターリングアは、父Secretariat、母Crimson Saint(その父Crimson Satan)という血統の米国産馬。米3冠馬Secretariatの2世代目産駒として76年に生まれ、現役時代はハリウッドラッシーS(米G2)など17戦7勝の成績を残した。
繁殖入り後、Storm Birdとの間に生まれたストームキャットが85年ヤングアメリカS(米G1)を制し、種牡馬入り後も世界各国で名馬を送り出し大成功。一時は種付料が50万ドル(約6000万円)まで跳ね上がり、米国では2度のリーディングサイアーに輝くなど、“米国ナンバー1種牡馬”の地位を確立した。その血はGiant's Causeway、ヘネシー、Forestry、Tale of the Catなど多くの後継種牡馬が受け継ぎ、日本では直仔のシーキングザダイヤ(ニュージーランドT-GII)、ヘネシー産駒のサンライズバッカス(フェブラリーS-GI)などが活躍している。
ターリングアは11頭の産駒を出し、ストームキャット以外ではチャペルオブドリームス Chapel of Dreams(パロマーH-米G2)などが活躍した。今後はオーバーブルックファームに埋葬される予定。