上位入賞者に授与されたトロフィー (C)netkeiba
日本一の競馬予想AIを決める大会として開催された『AI競馬予想マスターズ2024』の表彰式兼懇親会が2025年1月18日に行われた。
今年は競馬予想家としてお馴染みの亀谷敬正氏が主催する「亀谷競馬サロン」のイベントスペースをお借りし、亀谷氏に加え、元グリーンチャンネルキャスターの大澤幹朗氏も司会者として参加。約20名ほどが集まった会は、AI開発における日々の苦労話や情報交換など、普段は周りの人間と共有できないであろう話で大いに盛り上がった。
大会自体は3ヶ月間という期間であったが、準備期間も含めるとかなりの時間を要したAI開発者が多かった印象。2025年、我こそはと思う方は今からでも準備しておいた方が良いだろう。
表彰式では、上位入賞された3名に賞金とトロフィーを授与。同時にインタビューも行い、大会を振り返って苦労した部分や上手くいった部分を語っていただいたので、競馬予想AIの開発に興味のある方はぜひ参考にしていただきたい。
【ぽんこつAI】
1ヶ月間で500万、最終ステージは1000万以上を使うという通常ではなかなか取り扱うことのない金額で、1レース単位でどれだけ資金を使うのが最善かという点は非常に苦労しました。
ステージ1は終了時に参加者の中で一番残金が多かった点もあり、使い切ればもっと払戻金の上積みができたという反省もあり、ステージ2と最終ステージは、1日と1レースでの利用可能上限額のルールを意識し、レース毎に残金を計算。資金を可能な限り残さず使い切るという点に注力しました。
上手くいった点はレース選択と買い目。レース選択では、回収期待値が見込めない「1番人気が単勝1倍台であるレース」と「出走頭数が10頭以下の少頭数レース」はほぼ全部ケンにした点。買い目では、AI評価上位の馬連・三連単5頭ボックス買いが結果的には安定した成績に寄与したと思っています。
3ヶ月間いろいろと不具合修正など試行錯誤を繰り返し、睡眠時間がどんどん削られるのが辛かったです。
【ス競馬会AI部門】
自作AIの実証実験のつもりで最初は気楽に参加していたのですが、大会途中の段階で「賞金が狙えるかも」と思い始めてからはドキドキしながら過ごしていました。2位は自分にとって出来すぎた結果です。
競走馬の誕生日など、他人があまり着目しないような変数をモデルに組み入れて試行錯誤したことで予測精度が向上した事が成績に結び付いた感じです。
【HALUMA】
上位に入賞できれば十分かと思っていたところ、優勝まででき大変うれしい限りです。ステージ1、ステージ2と回収率が95%程度とあまりいい結果が出せず、他のAIが活躍するところを横から見ているだけだったので、最終ステージでは大きい馬券を当てることができてとてもよかったです。
大会を通して様々な買い方をするAIを拝見することができたので、今後AIを改善していく中で参考にしたいと思っています。
苦労した点は、様々なアプローチが考えられる中でどのように馬券を購入するのがベストなのかと様々な方法を試したこと。私しか入れていないだろうという特徴量はないと思っていますが、考えられるものはかなり試行錯誤しました。