昨年のプロキオンSを制したヤマニンウルス(24年7月撮影、ユーザー提供:うまうままうまさん)
昨年のプロキオンS覇者のヤマニンウルス(牡5、栗東・斉藤崇史厩舎)が、小倉大賞典(4歳上・GIII・芝1800m)で芝に初挑戦する。
ヤマニンウルスは父ジャスタウェイ、母ヤマニンパピオネ、母の父スウェプトオーヴァーボードの血統。母は芝ダート兼用の短距離馬で、JRAで4勝を挙げた。半兄のヤマニンサンパは現役のオープン馬。そして曾祖母のワンオブアクラインは88年の米G1・オークリーフSの覇者で、錦岡牧場の基礎繁殖牝馬の1頭。その曾孫のヤマニンサルバムは23年の中日新聞杯と24年の新潟大賞典を制している。
ここまで6戦5勝。22年8月に小倉ダ1700mの新馬をレコード勝ち。それも84年以降のJRA平地戦では史上最大着差となる4秒3差の圧勝だった。その後は休み休みのローテーションながら、無傷の5連勝で昨年のプロキオンSを制覇。前走の名古屋グランプリは初黒星となる6着だったが、今後が楽しみな逸材であることは間違いない。10日のアルデバランSを除外となったため、今回は初芝、しかも重賞へのチャレンジとなる。それだけに楽ではないだろうが、藤懸貴志騎手との初コンビでどんなレースを見せてくれるのか、楽しみは尽きない。
芝初挑戦で小倉大賞典を勝てば、もちろん史上初となる。また、前走の馬体重の591kgが示すように、現役屈指の大型馬。84年以降のJRA重賞の最高馬体重勝利記録は、23年のプロキオンSのドンフランキーの594kgなので、大幅な成長があれば更新も可能だろう。このように話題は尽きず、その動向にはレース前から要注目となる。