先週、7人の新人ジョッキーがデビューした。一方で今年はM.デムーロ騎手がJRA所属ジョッキーとして“デビュー”してからちょうど10年になる年でもある。通年免許の取得前を含め、JRAでGI・34勝を飾っている名手は、ファンの記憶に残る印象的な勝利を数多く挙げてきた。netkeiba公式Xではデムーロ騎手の節目となるJRA騎手免許試験合格日の2月5日に、「10年間のデムーロ騎手の一番好きなレースを教えてください」とのテーマでアンケートを実施。リプライや引用リポストで、さまざまな思いが寄せられた。
数ある名場面、名コンビの中でも、ドゥラメンテを挙げるファンは多かった。15年のクラシック二冠馬。皐月賞では4コーナーで大きく外に膨れ、体勢を立て直す場面がありながら、手応え楽に1馬身半差で快勝した。このレースぶりに驚いた人は多く、「コーナードリフトを見た時は、びっくりして飛び上がったものです」などの投稿。続く日本ダービーでは、残り300mほどで先頭に立つ横綱相撲を見せたが、「皐月賞は納得の勝利。でもダービーであそこまで強い勝ち方をするとは思わなかった。馬もジョッキーも躍動感に溢れててまさに人馬一体を感じた」といったコメントがあった。
ダートでつかんだ栄冠も印象深い。12番人気のサンビスタで波乱を呼んだ15年のチャンピオンズCには、「牝馬で制覇した馬がいないレースで低評価覆す追い込み勝ちはさすが。当時のダート最強馬コパノリッキー・ホッコータルマエ・ノンコノユメ・サウンドトゥルー下した」や「角居調教師をしてなぜ勝てたのか分からない、ミルコに神が降りたと言わしめた」などの声。また同じく砂の名コンビとして、東京大賞典4連覇のオメガパフュームを推すユーザーも多かった。
ほかには、ユーバーレーベンのオークスに対し、「ミルコが天に向けてステッキを掲げた姿が印象的」や「まるでドラマだった」。GIや重賞では無いが、22年の陣馬特別をチョイスしたユーザーは、「レッドヴェロシティの殿からの豪脚! あれで追い込みも好きになった」と理由を語った。通年免許取得前であるため、今回は取り上げていないが、11年ドバイWCのヴィクトワールピサ、12年天皇賞(秋)のエイシンフラッシュに触れるファンも多数。数多くの勝利を飾ってきたからこそ、ひとり一人に思い出深い一戦があった。