金鯱賞は今年60歳の“還暦” 1965年が第1回のものは

2025年03月11日 08:15

昨年の金鯱賞を制したプログノーシス(撮影:高橋正和)

 今週末は中京競馬場で金鯱賞(4歳上・GII・芝2000m)が行われる。これまで多くの名馬が白星を挙げてきた名物重賞は、1965年11月に第1回が行われ、今年で創設60年の“還暦”。同じく1965年が第1回があり、今年で60歳となる出来事といえば。節目を前に当時の競馬界や世の中を振り返ってみよう。

 前年に東京オリンピックが開催。東海道新幹線の開業などもあり、1965年は高度経済成長まっただ中だった。日本ダービーはキーストンが勝利し、春の中山大障害ではフジノオーが大障害4連覇を達成。シンザンが天皇賞(秋)、有馬記念を勝ち、2年連続の年度代表馬に輝いている。世の中では「プロ野球ドラフト会議」がスタート。それまでは選手と球団の話し合いによって入団を決めていたが、戦力の均衡化などを目的として創設された。第1回の会議では、後に球界の顔となる堀内恒夫投手らが指名を受けた。

 同じくスポーツ界では、日本初のサッカーリーグとなる「JSL」の第1回シーズンも行われた。国内の競技レベル向上を目的とし、日立本社や三菱重工など実業団8チームで結成。93年にはJリーグに改組され、空前のサッカーブームを巻き起こした。また、ラグビーの大学日本一を決める「全国大学ラグビーフットボール選手権大会」の第1回決勝が行われたのも65年。法政大学と早稲田大学の激突となり、14対6で法政が早稲田を下している。

 再び中央競馬に目を向けると、新潟競馬の再開という話題もあった。戦後長らくは新潟県営競馬(地方競馬)のみの開催だったが、関屋地区から現在地に競馬場が移転したことを機に、中央競馬も22年ぶりに復活。翌年からは旧競馬場を由来として、重賞の関屋記念がスタートしている。ほかには、今でこそ当たり前になった自動タイム計測装置の使用が第2回中山競馬から正式採用となった。

 金鯱賞は開催時期が何度が変更され、12年〜16年は12月に行われたが、17年からは大阪杯の前哨戦となり、3月半ばに実施されるようになった。時代が進むにつれレースの役割は変われど、盛り上がりは昔も今も変わらない。“還暦”を迎えても、ますますの好レースを期待したいものだ。

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