フィリーズレビューを制したショウナンザナドゥ(25年3月撮影、ユーザー提供:つぶ貝さん)
セレクトセールで高額取引された
ショウナンザナドゥ(牝3、栗東・松下武士厩舎)が、桜花賞(3歳牝・GI・芝1600m)でGI初制覇を狙う。
ショウナンザナドゥは父
キズナ、母ミスエーニョ、母の父Pulpitの血統。母は09年の米G1・
デルマーデビュータントSの覇者。半姉の
ミスエルテは16年のファンタジーS、同じく
ミアネーロは24年のフラワーCを制している。22年のセレクトセール当歳において、牝馬では2位の1億8500万円(税抜)で取引された。
ここまで6戦2勝。初勝利を挙げた後は重賞に挑み、アルテミスSが3着、阪神JFが4着、クイーンCが9着。気性の課題もあったが、前走のフィリーズレビューで本領を発揮した。プラス10kgと大幅に馬体重を増やしたことも功を奏し、中団後ろ寄りから外を回して鮮やかな差し切り。姉妹3頭目の重賞ウイナーとなった。今回は再びマイル戦となるが、ある程度の
テンションなら力を発揮できるだろう。
86年以降の桜花賞馬のうち、セリで取引された馬は06年の
キストゥヘヴンと20年の
デアリングタクトの2頭のみ。前者が970万円(税抜、以下同)、後者が1200万円だったので、
ショウナンザナドゥが勝てば史上最高価格の桜花賞馬となる。必ずしも高い馬が走るわけではないのが競馬だが、メンバー中唯一の
ミリオンホースとして、世代の頂点に立つことを期待したい。