「東京スプリント・Jpn3」(16日、大井)
絶好調の“マジックマン”モレイラに導かれた4番人気の
エートラックスが2番手から難なく抜け出し、1年ぶりとなる2個目の重賞制覇を決めた。2着に2番人気の
サンライズホーク。逃げた5番人気の
エンテレケイアが3着に粘った。1番人気に推された紅一点の
ガビーズシスターは最後の伸びを欠いて5着に敗れた。
スタートこそひと息だったが、二の脚が付くとハナを奪うような勢いで加速を付けた
エートラックス。すぐに抑えて内の
エンテレケイアを行かせて2番手。余裕の手応えで直線に向くと、ラスト150メートルあたりでかわして先頭へ。最後は猛然と追い込んできた
サンライズホークを首差封じ込めた。
先週の桜花賞を
エンブロイダリーで勝ったばかりのモレイラが今度は大井トゥインクルレースのファンも魅了した。9日の川崎記念では2番人気の
グランブリッジに騎乗。スタートでつまずく不利もあって6着に敗れているだけに、汚名返上となった。「スタートはちょっと遅かったけど、すぐに
スピードに乗ってくれた。あとはリズム良く行けたし、後半にいい脚を見せてくれると思っていた」と会心の騎乗を振り返った。
同じ舞台の昨秋・東京盃では熱発明けの影響もあって12着と惨敗。それ以来の大井コースで改めて力のあるところを示した。昨春の兵庫チャンピオンシップ以来の白星で重賞2勝目。そこで3馬身差の2着に負かした同期
チカッパが、その東京盃を勝ち、続くJBCス
プリントで2着。間違いなく力はトップクラスだ。それ以来、1年ぶり2度目のコンビに鞍上は「成長していたね。力も付けていたけど、メンタル面も良くなっていた。その2点と、きょうは状態もすごく良かった。その3点が合わさっていい競馬ができたよ」と涼しい顔でパートナーをたたえた。
勝てない日々を振り返った宮本師も「勝てて良かったよ」とホッとした表情。「今後は短距離路線。体つきが短距離馬になってきました」。重賞Vの肩かけをした愛馬を頼もしそうに見つめた。またしても史上最強4歳世代から期待の膨らむス
プリンターが復活した。