羽田盃に出走するナチュラルライズ(撮影:高橋正和)
世間はゴールデンウィークに突入している。3日(土)から6日(火)まで4連休という人が多いだろうが、中にはあいだの平日を休み、26日(土)から最大11連休なんて話もあるそうだ。この期間は中央競馬はもちろん、地方競馬でもビッグレースが目白押し。合わせて7つのグレード重賞が行われ、競馬界が大きな盛り上がりを見せていく。
4月29日(火)は大井競馬場で「羽田盃」が行われる。昨年からスタートした3歳ダート三冠の初戦を飾る一戦。前哨戦の京浜盃を6馬身差で制したナチュラルライズ、無傷3連勝で雲取賞を勝利したジャナドリア、逆転狙う地元馬ナイトオブファイアをはじめ、未来のダートチャンプを目指す優駿15頭が揃った。
中1日挟んで1日(木)は園田競馬場で「兵庫チャンピオンシップ」。23年まではジャパンダートダービーの前哨戦的な役割を担っていたが、昨年の路線改革によって距離短縮され、3歳ダート短距離馬の目標レースに生まれ変わった。3連勝で昇竜Sを勝ったマテンロウコマンド、バイオレットSを鋭い末脚で快勝したヤマニンチェルキが中心か。地方馬ではトライアルのネクストスター中日本を制したケイズレーヴに注目したい。
金曜を空けるとJRA開催が待っている。3日(土)は東京競馬場で「京王杯SC」と、京都競馬場で「ユニコーンS」。前者には23年スプリンターズS覇者ママコチャ、重賞4勝の実績馬トウシンマカオなどを中心に、短距離からマイル路線まで幅広く出走馬が集う。後者は東京ダービーに向けたステップで、昨年はラムジェットが勝った。今年の注目は、前走8馬身差Vのクレーキング、伏竜Sで2着好走のメイショウズイウンなど。
続く4日(日)には京都競馬場で大一番の「天皇賞(春)」が控える。今年は15頭が登録。ダイヤモンドS快勝のヘデントールが人気に推されそうだが、23年の勝ち馬ジャスティンパレス、阪神大賞典Vのサンライズアース、サウジのレッドシーターフHを制したビザンチンドリームなども虎視眈々。また、海外では米国ケンタッキー州のチャーチルダウンズ競馬場で、ケンタッキーダービーもあり、日本からアドマイヤデイトナ、ルクソールカフェが出走する。
中央開催を終えてもビッグレースは続く。5日(月)は上半期のダートマイル王者を決する「かしわ記念」。今年のフェブラリーS覇者コスタノヴァのほか、昨年のJBCスプリントを制したタガノビューティーなどがエントリーした。最後は6日(火)の「名古屋グランプリ」。昨年からGW期間に移設され、帝王賞への前哨戦に位置づけられた。3つ目のタイトル狙うサンライズジパングや高知の雄シンメデージー、連覇がかかるノットゥルノが登録している。
これだけ短期間にグレード重賞が続くと、全部をハシゴしてレースを観戦したくなる。そこで、3日(土)は京都でユニコーンSを観戦することとし、大井競馬場前駅(大井)を起点にして各競馬場のアクセス駅を効率よく巡った場合の移動距離を出してみた。大井競馬場前(大井)→浜松町→東京→新大阪→大阪/梅田→園田(園田)→梅田/大阪→京橋→淀(京都)→東福寺→京都→東京→南船橋(船橋)→東京→名古屋(名古屋)と移動すれば約1500km。高速道路で東京から鹿児島まで約1350kmと言われているから、それを少し超えるような距離を移動することになる。少々大変だろうが非現実的な話ではなく、お金と時間に余裕があればチャレンジしてみたい話だ。
本稿で取り上げたグレード重賞以外にも、地方ではローカル重賞含め見どころ多数。今年のGWは競馬三昧といきたい。