「NHKマイルC・G1」(11日、東京)
かつて栗東・安藤正敏厩舎(
オースミハルカでおなじみ)を手伝っていた時期がある私にとって、母系に
アフレタータの名がある
ヤンキーバローズには思わず肩入れしたくなる。祖母は芝の短距離で活躍し、03年エルフィンSでは2番人気に支持されたほど(7着)。桜花賞出走はかなわなかったが、良質な
スピードを後世に伝えている。
ヤンキーバローズの母キャンディバローズは、札幌芝1500メートルの未勝利戦をレコード勝ちした後に15年ファンタジーSを制覇。また、アドマイヤムーン産駒の半姉
ファインチョイスは上村洋行騎手の手綱で11年函館2歳Sを制している。やや早熟でス
プリンター色の濃い牝系だ。
父
エピファネイア×母父ディープインパクトの配合と言えば、現役では昨年の小倉大賞典を制した
エピファニーが頑張っているが、菊花賞で好走した
アリストテレス(20年2着)や
オーソクレース(21年2着)、
ディヴァインラヴ(21年3着)といったステイヤーが多く出ているのが特徴的。
だが、早期から
スピードを発揮している
ヤンキーバローズは、父タイキシャトル×母父カポーティという
アフレタータの血を色濃く受け継いだ。代々この牝系は6〜7Fがベストで、マイルがちょっと長いのが弱み。スタミナを補える父を迎えた同馬には、距離の壁を乗り越えてほしい。