オークス2025に出走予定のタガノアビー(今年4月撮影、ユーザー提供:Spice Upさん)
矢車賞で2勝目を挙げたタガノアビー(牝3、栗東・千田輝彦厩舎)が、オークス(3歳牝・GI・芝2400m)でGI初制覇を目指す。
タガノアビーは父アニマルキングダム、母タガノタイリン、母の父アイルハヴアナザーの血統。11年の米G1・ケンタッキーダービー、13年の首G1・ドバイワールドCを制した父の産駒は、今回がJRA・GI初出走となる。一方の母系は母こそJRAで未勝利だが、祖母は名繁殖牝馬のスペシャルディナー。伯父のタガノビューティーが24年のJBCスプリントの覇者なら、同じくタガノブルグは14年のNHKマイルCの2着馬。母のきょうだいは他にもアイトーンとタガノエスコートがオープンまで出世している。
ここまで5戦2勝。2月の小倉で未勝利を卒業した。その後はフローラSに格上挑戦し、後方からよく伸びたものの0秒4差の5着に。これでオークス参戦は厳しくなったように思えたが、連闘で1勝クラスの矢車賞を快勝。しっかりと賞金を加算して、大目標だった大一番に駒を進めてきた。連闘→中2週というローテーションだが、相対的に2400mへの適性は上位。末脚が生きる流れになれば、見せ場以上があっていい。
平成以降のオークスに限ると、連闘経験があった勝ち馬は、90年のエイシンサニー、99年のウメノファイバーの2頭のみだ。実に26年ぶり、そして21世紀では初となる異色キャラの戴冠なるか。タガノアビーの走りに是非とも注目してほしい。