美浦Wで追い切られるアスコリピチェーノ(撮影・持木克友)
「ヴィクトリアマイル・G1」(18日、東京)
態勢万全をアピールするには、十分過ぎるデモンストレーションだ。
アスコリピチェーノは14日、美浦Wでの3頭併せ。先行して直線で合わせる僚馬2頭の内からスルスルと脚を伸ばす。速いペースのなかでも一瞬にして馬体を並べると、最後は力の違いをまざまざと見せつける末脚で最先着。軽く促して出したタイムは6F79秒1-35秒6-11秒2と文句なしだ。
この中間は他馬とは格が違うタイムをマークしてきた。黒岩師は「先週と同じように内から併せて、上積みを期待して(今回の追い切りに)いきましたが、上積みを確認できました。先週は良化の余地があると思っていたのですが、全体的に上積みができた」と納得の表情を浮かべる。
海外遠征後初戦の調整は簡単ではない。「海外帰りは課題ではあったが、いつもと同様にノーザン
ファーム天栄さんで立ち上げさせていただいて、いつも通りに運べました」と日本一とも言われる外厩施設に感謝しつつ、「いろんな環境に対応できるようになり、経験が糧になっていると思う」と精神面の成長をアピールする。
今回、有力ラ
イバルの多くは同じ4歳馬。ここまで進んできた路線こそ違えど、春のマイル女王決定戦に集結した。「東京マイルの舞台は強い馬が集まるけど、結果を出したい。どの馬に対しても脅威を感じます。
アスコリピチェーノは違う路線を歩んできたけど、一番強いと思っているし、勝ちたいですね」。マイル路線に徹して力を蓄えてきたスペシャリストとして意地を見せる。