2冠獲りへ文句なしの態勢を整えたエンブロイダリー(撮影・園田高夫)
「オークス・G1」(25日、東京)
桜&樫の2冠制覇を狙う
エンブロイダリーが21日、美浦坂路の最終追いで“
パーフェクト”な動きを披露。手綱を取ったルメールも「パワフル」と絶賛し、オークス5勝目へ自信をのぞかせた。
名手が2冠制覇に自信を深める“
パーフェクト”な動きだった。桜花賞馬
エンブロイダリーは美浦坂路で3頭併せ。前後に僚馬を配して発進すると、中盤からはタイトに馬体を合わせながらスムーズに加速した。森一師が「足りないようなら伸ばしても」と指示を出すなか、終始余裕の手応えでベストセラー(3歳未勝利)、
サフランヒーロー(4歳2勝クラス)と併入でフィニッシュした。
タイムは自己ベストを1秒3も更新する4F52秒2-38秒0-12秒1。これには騎乗したルメールも「完璧な追い切りができました」とニッコリだ。「ハミをよく取って、それでいて一生懸命過ぎない。ちょうど良かった。久しぶりの騎乗でしたが、彼女の動きを感じられて本当に良かった」と満足げに振り返った。
オークスは過去4勝を挙げる得意のレース。鞍上は「一番強い馬に乗れば勝つのは難しくありません。
アーモンドアイ、
スターズオンアース、
ソウルスターリング…みんな阪神JFや桜花賞を勝ったトップホースでした。能力があればスタミナはあまり関係ないと思います」と説明。今年のパートナーに関しても「もちろん自信を持っています。
エンブロイダリーは前走でG1レベルになりましたし、もう一度いい競馬を期待しています」と厚い信頼を寄せる。
中東や
オーストラリアなど海外を転戦したこともあって、先週のヴィクトリアM(
アスコリピチェーノ)が今年のJRA・G1初勝利となった。「今年はちょっと出遅れたけど、やっと日本競馬のリズムが戻ってきました。いい馬に乗ったら、いい仕事をしたいですね」。エンジンが掛かった名手とともに、史上18頭目の牝馬クラシック2冠獲りに挑む。