「日本ダービー・G1」(6月1日、東京)
京都新聞杯で4着に敗れ、ダービー出走の夢は途絶えたかと思われた
トッピボーンだったが、フタを開けたら登録段階で3分の2の抽選対象。その名の通り、まさに「突飛+生まれる」。素晴らしい決め手の持ち主だけに、抽選突破の運を味方につけて大一番に挑んでもらいたいところです。
この馬の牝系は非常に興味深い。驚いたのが、5代母に当たる
タニノベンチヤ。つまり、4代母ミラクルミユキは84年に日本調教馬で初めて
ジャパンCを制したカツラギエースの半妹だ。加えて3つ上の半姉は93年中山牝馬Sを制した
ラビットボール。恐らく、きょうだいの活躍を受けて当時のリーディングサイヤーであるノーザンテーストを配合したのだろう。
ミラクルミユキ自身は未勝利に終わったが、初子となる3代母ダンツプリンセスは98年スイートピーSで2着に好走してオークス(8着)まで駒を進めた。その後、エルコンドルパサー-
ハービンジャーとつないだことでやや重さが増した印象もあるが、父
リアルスティールとの配合が功を奏し、サンデーサイレンス3×4クロスが発動。母系の血が活性化された。
連勝時に見せた強烈な切れ味は、芝・ダート不問の追い込みが魅力的だった母チカノワール譲り。折り合い面に課題は残るが、日本古来の血を受け継ぐ好素材の“一撃”を期待したくなる。