◆第1回しらさぎS・G3(6月22日、阪神競馬場・芝1600メートル)

　昨年までの米子Sを引き継ぐ形で新設されたしらさぎS。ラケマーダ(牡5歳、栗東・千田輝彦厩舎、父アメリカンペイトリオット)に期待する。前走の安土城Sは中段追走から外を強襲。上がり3ハロン33秒0で力強く伸びてオープン初勝利を飾った。

　千田調教師は「難しい馬で、折り合いがつくと伸びない」と特徴を語る。前走で騎乗した藤岡佑介騎手は、緩い流れのなか序盤から促し、あえて引っかかり気味で運ぶことで直線の切れ味を引き出した。鞍上が「新たな一面が見られた」と言うように、大きなきっかけをつかんだように映る。

　今回は明確な逃げ馬がおらず、スローペースが濃厚。ハミをかむくらいがちょうどいいこの馬にとっては展開が向くと言えそうだ。マイルで3勝を挙げており、距離延長は問題なし。前走の再現があっても驚けない。(山本　理貴)