【栄冠賞予想】地方競馬の登竜門となる一戦 飛躍をのぞむ有力馬を一挙紹介

2025年06月23日 18:00

1番人気が予想されるベストグリーン(ユーザー提供:ゲストさん)

 地方競馬きっての出世レースである栄冠賞。今年もまた、将来を嘱望される素質馬が集まった。そのなかでも一番人気が予想されるのはベストグリーンだ。

 3月13日の能検で1番時計をマークし、デビュー戦は1100mのレコードを更新する大差勝ち。調教でも存在感を放っており、この中間にその時点で重賞5勝の古馬ストリームを馬なりでアオったかと思えば、直前の坂路では3ハロン34秒4という破格の時計をマークした。何ともスケールの大きさを感じるここまでの過程である。

 相手のレベルがグンと上がり、デビュー戦のような高速馬場にもならない見込みで、ある意味ここが試金石だが、ここを難なく突破するようだと、ウワサの大物はいよいよ「本物」ということになる。

 田中淳司厩舎はベストグリーンの他に2頭がスタンバイ。エイシンリガーズはフレッシュチャレンジ→ウィナーズチャレンジと連勝で臨む。軽い馬場の1000m→タフな馬場の1200mを連勝するのだから、スピードは並大抵ではない。その証拠に、直前はベストグリーンと併せて互角に動いた。レース経験ではこちらが優位とも言える。

 アヤサンジョウタロは上2頭とキャラクターが違い、バテずに長く脚を使って追い上げるタイプ。前走のウィナーズチャレンジも出遅れて5着も勝ち馬との差は大きくなかった。より展開が激しくなる栄冠賞では、こういったマイラータイプが穴をあけがちで、将来性も含めて個人的にはこの馬に注目している。

 当然、ライバル関係の角川厩舎も黙ってはいない。ゴッドバロック、バウヴォーグはともにウィナーズチャレンジからの臨戦となるが、そのレースはどちらも本番を見据えた運びであり、逆転が可能な内容である。前者は2歳馬らしからぬ大人びた立ち回りが長所で、内を捌いて伸びた前走は中身が濃い。激戦でこの強みが生きそうだ。後者は折り合いが最大のポイントになるが、その点で、柔らかいタッチで乗る石川倭騎手との初タッグが魅力だ。呼吸があった際の爆発力は計り知れないものがある。

 毎年述べているが、栄冠賞に出走した馬たちは、その勝ち負けにかかわらず、先々も記憶しておいて損はない。この後の2歳重賞戦線をより楽しむために、必見のレースである。

(文:競馬ブック・板垣祐介)

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