1位は“生涯最大”を記録した9馬身差 帝王賞の着差ランキングトップ5

2025年07月01日 07:30

11年の帝王賞勝ち馬スマートファルコン(撮影:高橋正和)

 7月2日(水)に大井競馬場で行われる帝王賞(4歳上・JpnI・ダ2000m)。上半期のダート王者決定戦には、中央からJpnI・4勝馬メイショウハリオ、昨年2着のウィルソンテソーロ、地方から川崎記念で見せ場をつくったディクテオン、高知の大将格シンメデージーなど、好メンバーが顔を揃えた。本稿では同レースの開催にあたり、ダートグレード競走として交流GIに格付けされた97年以降の「着差」をランキング形式で紹介する。

■3位タイ 3馬身半差 2012年 ゴルトブリッツ

 祖母がウインドインハーヘアという良血馬。近親には芝での活躍馬が多いが、ゴルトブリッツはデビュー6戦目までに勝ちあがれず、地方で砂に高い適性を見せて中央に再転入する。その後はコンスタントに勝ち星を重ね、12年の帝王賞には3つのタイトルを背に2番人気で出走。実績豊富なエスポワールシチーを自らねじ伏せる強い内容で、待望のJpnI初制覇を飾った。

■3位タイ 3馬身半差 2016年 コパノリッキー

 16番人気で制した14年フェブラリーSを皮切りにGI/JpnI・11勝をマークした名馬だが、16年の帝王賞は5番人気とやや評価を落とした中での戴冠。3枠3番と内目だったが、ラチ沿いの砂が重いとみたか、武豊騎手は馬群の外へ。1000m通過62.2秒のスローを勝負どころでマクって先頭に立つと、直線も勢いそのままに脚を伸ばし、上がり36.1秒でまとめての完勝だった。

■2位タイ 4馬身差 1999年 メイセイオペラ

 99年のフェブラリーSを勝ち、“地方から中央を制した馬”として歴史に名を刻んだが、南関東ではライバルのアブクマポーロを前に3度敗れていた。だが、同馬が引退し不在となった99年の帝王賞では改めて実力を知らしめる。直線まで抜群の手応えで運び、残り200mで先頭に立つと、最後は流すように4馬身差。アブクマの名をさらに高める、すばらしい走りを見せた。

■2位タイ 4馬身差 2003年 ネームヴァリュー

 JRA所属時には芝の経験しかなかったが、南関東移籍とダート転向で大きく花開いた一頭として知られる。03年のTCK女王盃など4つのタイトルを引っさげ帝王賞に駒を進め、レースでは1番人気のゴールドアリュールを押さえてハナへ。同馬は思いのほか伸びを欠いて11着に敗れた一方、ネームヴァリューはそのまま押し切り、レース史上4頭目の牝馬による制覇を決めた。

■1位 9馬身差 2011年 スマートファルコン

 JpnI・6勝を含む重賞19勝を挙げた同馬にとって、生涯で最大着差を付けたレースだった。いつも通りハナに立ち、1000m通過59.8秒のペースを刻むと、後続の各馬は追走で精いっぱい。直線に入って差を詰めにかかるが、むしろ広がっていった。気づけば9馬身という大きな差。飛ばして逃げて、上がり最速36.0秒でまとめられては、他馬はなすすべがなかった。

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