美浦Wで力強い動きを見せたモティスフォント(撮影・持木克友)
「ラジオNIKKEI賞・G3」(29日、福島)
降りしきる雨を切り裂き、豪快に突き抜けた。
モティスフォントは26日、美浦Wを発進。先導する
レシプロシティ(5歳3勝クラス)をコーナーであっさりパスすると、緩めず追われた直線も伸び続けて、6F84秒6-36秒3-11秒8をマークした。田村師は「10日競馬なので、(19日に)帰厩した段階で木曜に追い切ると決めていた。しまいの動きは良かったし、体調もいい」と満足げな表情を浮かべた。
前走は自己条件で2着だが、「出遅れて、その後に出して行ったら引っ掛かるというチグハグな競馬。乗り方次第では、という内容だった」と、指揮官は重賞でも通用可能と見立てる。今回は折り合い面を考慮し、クロス鼻革を着用。「乗りやすくなるように矯正。レースでも着けるつもりです」と工夫を凝らす。
5代母ローザネイから続く、華麗なるバラ一族の出身で、血統的なポテンシャルは重賞級。「1勝馬なので胸を借りるつもりで頑張ります」とトレーナーは意気込んだ。10年ぶり2度目の福島参戦となる名手ルメールを背に、みちのくの地で大きく羽ばたく。