【小倉記念】86年以降唯一の逃げ切り勝ち 須貝尚介騎手が“欽ちゃん”の馬で制した一戦

2025年07月15日 07:30

現在調教師として活躍する須貝尚介師(撮影:高橋正和)

 小倉記念は逃げ馬の好走が少ないレースだ。平坦の小倉が舞台とあって意外に思われるかもしれないが、目下25連敗中。今回はデータが残る86年以降では唯一の逃げ切りである99年の一戦を振り返る。

 この年の小倉記念は混戦模様だった。頭数こそ12頭と落ち着いたが、単勝オッズ10倍以内が5頭。1番人気は北九州記念を制したエイシンビンセンスで3.6倍。そこから4.2倍でグランスクセー、4.5倍でサンライズフラッグ、6.1倍でアンブラスモア、7.0倍でカネトシガバナーが続いた。

 レースはアンブラスモアの逃げで幕を開けた。速過ぎず遅過ぎずのペースを刻み、前半1000mを58秒8で通過。これに続くのがグランスクセーエイシンビンセンスは好位を追走し、サンライズフラッグは中団で脚をためた。迎えた直線、アンブラスモアが粘り腰を発揮する。エイシンビンセンスも食い下がるが、なかなか差が詰まらない。かわって伸びてきたのが8番人気のニシノダイオー。最後は大接戦となったが、アンブラスモアが僅かにハナ差、ニシノダイオーの猛追を凌いで先頭でゴールを駆け抜けた。

 馬主生活が30年を超える「欽ちゃん」こと萩本欽一オーナー(名義は萩本企画)にとっては、待ちに待った重賞初制覇だった。そして今では名トレーナーの地位を確固たるものとしている須貝尚介騎手にとっては、92年の阪急杯のホクセイシプレー以来、実に7年ぶりのJRA重賞タイトル獲得となったのだった。

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。