昨年からジャパンダートクラシックへの前哨戦となったレパードステークス(3歳・GIII・ダ1800m)は、過去の勝ち馬に名馬、人気馬がズラリと並ぶ出世レースとして知られる。今週末に控える注目の一戦を前にして、レースの歴史を振り返ってみたい。
レパードSの創設は2009年のこと。3歳ダート適性馬の出走機会拡大、およびJCダート(現・チャンピオンズC)を頂点とする秋季ダート路線のさらなる拡充を図る目的で始まった。第1回は新設重賞、第2回は重賞、第3回以降はGIIIの格付けで行われている。記念すべき初代王者は
トランセンド。ダート3戦3勝の成績をひっさげて挑み、単勝1倍台の支持に応えて3馬身差の圧勝を飾った。同馬はのちに10年、11年のJCダートを連覇。11年のドバイWCで2着に入るなど一時代を築いた。
第2回覇者の
ミラクルレジェンド、第4回を制した
ホッコータルマエも後年、歴史に名を刻んだ馬だ。前者は11年、12年のJBCレディスCを連覇するなど、重賞8勝を挙げて砂の女王に君臨。後者はのちに1つの下の
コパノリッキーとラ
イバル関係を築き、当時の日本記録となるGI/JpnI・10勝を積み上げた。ほかにも、8歳まで走り通算で重賞6勝の
インカンテーション、白毛馬初のJRA重賞制覇を決めた
ハヤヤッコなどが勝ち馬に名を連ねる。
ダート路線の大改革があった昨年、
ミッキーファイトが勝利した。同馬は続くジャパンダートクラシックで2着に入り、その後も徐々に力を付けて、今年の帝王賞で待望のJpnIタイトルを獲得した。改めて世代レベルの高さを示すとともに、レパードSが出世レースであることを印象付けた。
今年の出走馬の中にも、未来のスターホースが隠れているかもしれない。ジャパンダートクラシックに向けてはもちろん、将来まで注目の一戦になることだろう。