前人未到のJRA通算4600勝を達成し、騎手仲間と記念撮影する武豊(中央)
日本競馬にまた新たな歴史を刻んだ。9日の札幌8Rで1番人気の
ナリタヒカリを勝利に導き、武豊騎手(56)=栗東・フリー=が史上初のJRA通算4600勝を達成。ファンからは重賞のような拍手と大歓声。
メイショウタバルで制した宝塚記念の週から9週連続勝利で大台に到達した。
デビュー39年目の名手は「40年近く乗っていますけど、気がついたらと言うか、アッと言う間という気持ちが強いです。周りの人たちのおかげだと思います。きょう絶対(達成)しなきゃと思っていました。池添くんからもプレッシャーを掛けられていたのでホッとしました」と、この日も祝福のプラカードを持ってくれた後輩の“エール”に応えて胸をなで下ろす。昨年5月12日の東京2R(
ウェットシーズン)で達成した4500勝から、約1年3カ月ぶりとなる節目の勝利だった。
「一つ勝つのも大変ですからね。1勝を目指して毎日仕事をしているので、本当に重みを感じる数字です」と喜びをかみしめつつ、「皆さんからきょう達成してほしいと言われて、ルメールさんが来ているのでなかなか勝てませんでしたが、(このレースは)乗っていなくて良かったです(笑)。今年もいい夏にしたいと思います。札幌後半も頑張りたい。もっともっと勝利を重ねたいと思います」と、ファンに新たな決意を語っていた。