「中京記念・G3」(17日、中京)
夏のマイル王の座を射止めるべく、静かに牙を研いでいる。しらさぎSで重賞初制覇を飾った
キープカルム。道中は中団でロスなく運んで脚をため、直線で前があくと狭い所から突き抜けてきた。1番人気の2冠牝馬
チェルヴィニアを1馬身差で退けての初タイトル。ここを勝てばサマーマイルシリーズVがグッと近づくだけに、きっちり勝利だけを見据えている。
備わっている高い素質が本格的に開花しようとしている。デビューから掲示板を外したのは3走前の東風S(9着)のみ。それも道悪が合わなかった内容で力負けではない。着実な成長を感じさせる近況に、中竹師は「2走前や3走前は道悪だったり詰まったりして不運もありましたからね。もともとポテンシャルは高かった」と潜在能力の高さを強調する。
11日の1週前追いは栗東坂路でしまい重点。活気十分に4F53秒3-12秒0をマークした。「順調に来ています。動き通り元気いっぱいな感じですし、今のところ暑さにこたえている感じもありません」と指揮官は納得顔だ。また、初の中京コースにも「新潟でも走っていますし、左回りは全く心配していません。ここでも結果を出してほしいですね」と期待を込めた。
目下の充実ぶりを考えれば、重賞連勝も現実味を帯びてくる。2つ目のタイトル奪取と同時に、サマーマイルシリーズ王者の座を手に入れる準備は整っている。