キーンランドC2025に出走予定のパンジャタワー(今年5月撮影、ユーザー提供:旅っ程さん)
NHKマイルC覇者の
パンジャタワー(牡3、栗東・橋口慎介厩舎)が、キーンランドカップ(3歳上・GIII・芝1200m)で06年の重賞昇格以来初となる3歳牡馬の戴冠を狙う。
パンジャタワーは父
タワーオブロンドン、母クラークスデール、母の父
ヴィクトワールピサの血統。父は19年のスプリンターズSの勝ち馬。一方の母は未出走だが、伯父の
ロジユニヴァースは09年の日本ダービー馬。近親には
ディアドラ、
ソングラインのGI馬を始め活躍馬がズラリと並ぶ。
ここまで5戦3勝。デビュー2連勝で京王杯2歳Sを制覇。続いて朝日杯FSとファルコンSへ参戦したのち、果敢にNHKマイルCへ。距離延長も不安視されて9番人気に甘んじたものの、中団追走から大外を伸びて差し切り。見事に3歳マイル王の座に就いた。今回は初の古馬相手、さらにはデビュー戦以来の1200mとなるので楽ではないが、GI馬として恥ずかしい競馬はできない。今秋の大目標である豪州の
ゴールデンイーグルに向けて、それなりの結果と内容が求められる一戦となる。
今年で20回目となるキーンランドCだが、意外にも3歳牡馬は苦戦している。これまでに23頭が参戦して、16年の
シュウジ、18年の
ダノンスマッシュ、22年の
ウインマーベルで3回ある2着が最高着順だ。そして今年の該当馬は2頭。
パンジャタワーともう1頭は2勝クラスと3勝クラスを連勝中で、やはり
タワーオブロンドン産駒の
レイピアだ。今年こそは重賞昇格後で初、そして2勝クラス時代を含めても02年の
ブルーショットガン以来となる3歳牡馬の戴冠となるか。2頭の走りに要注目したい。