夏の札幌開催を締めくくるス
プリント重賞、キーンランドC。秋のスプリンターズSへ向けても重要な一戦であり、例年、快速自慢の馬たちが集結する。今年もサ
マースプリントシリーズのチャンピオンの座を狙う馬や、虎視眈々とGIを見据える実力馬が顔を揃え、激戦は必至だ。
1.前走3勝クラス組は回収率が高く妙味十分
過去のデータを見ると、前走で3勝クラスを使われた馬は[1-1-0-3]と出走数は少ないながらも複勝率40%を記録している。特筆すべきは回収率の高さで、単勝回収率582%、複勝回収率172%という驚異的な数値を叩き出している。これは、昇級初戦であっても人気薄の馬が激走するケースが多いことを示唆しており、馬券的な妙味は非常に大きい。
2.充実期を迎える4歳馬が中心的存在
馬齢別の成績では、4歳馬が[3-3-5-23]で複勝率32.4%と、他の世代を圧倒する好成績を収めている。3歳馬が複勝率21.7%、5歳馬が20.4%であることからも、心身ともに充実期にある4歳世代の優位性は明らかだ。6歳以上のベテラン勢が苦戦傾向にある中で、馬券の中心は4歳馬から組み立てるのが定石と言えるだろう。
3.牝馬の活躍が顕著で牡馬は苦戦傾向
性別で見ると、牝馬が[6-4-5-42]で複勝率26.3%、複勝回収率も94%と安定した成績を残しているのに対し、牡馬は[3-6-4-69]で複勝率15.9%と大きく見劣りする。札幌の洋芝で行われるス
プリント戦という舞台設定が、牝馬の
スピードと先行力を引き出している可能性があり、今年も牝馬の台頭には最大限の警戒が必要だ。
カルプスペルシュは現在3連勝中と勢いに乗る3歳牝馬。特に前走のTVh賞では、好位から危なげなく抜け出す強い競馬を見せた。データ的にも好相性の「前走3勝クラス」からの臨戦であり、牝馬優位の傾向にも合致する。札幌コースも経験済みで、古馬重賞初挑戦でもいきなり勝ち負けを期待できる存在だ。