パトリックハンサムで第2戦を制し、ポーズを決めるハマーハンセン
「2025
ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」が23日、札幌競馬場で開幕した。第1戦を9番人気
テラステラで4着とし、第2戦を同じく9番人気の
パトリックハンサムで制した初来日の
トール・
ハマーハンセン騎手(25)=ドイツ=が42ポイント獲得で首位に立った。2位は31ポイントの坂井瑠星騎手(28)=栗東・矢作、3位には
フランシスコ・ゴンサルベス騎手(35)=ア
ルゼンチン=が28ポイントで続いた。JRA選抜と世界選抜の団体対抗戦は、122ポイントを獲得した世界選抜が20ポイント差でリードしている。
日本競馬を
リスペクトするドイツの若き名手・
ハマーハンセンが、初来日でいきなりその手腕を見せつけた。
まずは初戦の10R。相棒の
テラステラは9番人気と伏兵扱いだったが、直線は進路を探しつつ脚を伸ばして4着に食い込んだ。続く11Rは「内の方に閉じ込められたが、直線でうまく出せた」という言葉通り、ロスのない立ち回りから絶妙なタイミングの仕掛けで
パトリックハンサム(9番人気)をVへと導き、自身のJRA初勝利を飾った。
父の背中を追って騎手になり、16年にデビュー。フランスや英国で経験を重ねた。23年にドイツに本拠地を移すと、24年にはドイツダービー、バイエルン大賞でG1・V2を飾り、年間74勝を挙げて一気に頭角を現した。今回の来日を前に、今年のオークスを勝った同郷の先輩シュタルケからアド
バイスを受けたと言い、前日会見では「(日本の競馬は)世界的に成功を収めている。ディープインパクトは飛び抜けた才能だと思った」と話した。
有力馬を残して、後半戦へと臨む。「引き続き魅せられるように、頑張ります」。初来日でのシリーズ初優勝へ-静かに闘志を燃やしている。