【新潟2歳S】未完成ながら底知れぬ魅力!リアライズシリウス出遅れても4馬身差レースレコードタイV「ダービーの夢を見てみたい」手塚久調教師

2025年08月25日 05:30

2着に4馬身差をつけ重賞初勝利を飾ったリアライズシリウス(カメラ・池内 雅彦)

◆第45回新潟2歳ステークス・G3(8月24日、新潟競馬場・芝1600メートル、良)

 新潟競馬場で行われた第45回新潟2歳S・G3は、1番人気のリアライズシリウスがデビュー2連勝で重賞初制覇。2歳G1や来年のクラシックへ、期待が高まる勝利となった。

 圧勝という言葉がこれ以上なく似合う走りだった。リアライズシリウスはスタートで最後方に遅れるも即座に挽回し2番手を確保。2歳馬離れした折り合いの良さを見せながら、残り400メートルで早々と先頭に立ち、後続に4馬身差をつけた。津村の「自分のリズムを大事に、他馬を待たずに追い出そうと思っていた」という戦略と、手塚久調教師が「先頭に立っても自らハミを取る」と評価する強みが見事に合致。勝ちタイム1分33秒4も14年ミュゼスルタンに並ぶレースレコードタイで、文句のつけようがない。

 デビュー前の調教からまたがっている鞍上は「この先に期待ができる走りをしてほしいと思っていました」と振り返るが、これ以上ない回答と言っていいだろう。一方で「ゲートに入るのを嫌がりましたし、課題の残る結果でもありました」とまだ未完成な部分も多い。そのぶん、どこまで強くなるのかと底知れぬ魅力も大きい。

 新種牡馬で産駒の重賞勝ち一番乗りとなった父ポエティックフレアは英マイルG1馬。当馬もデビューから2戦マイルだが、トレーナーは「母の父ステイゴールドだからね」と3冠馬オルフェーヴルの父の名を挙げ「今後についてはじっくり考えるけど、次は大きいところでもいいかも。(朝日杯FSとホープフルS)どっちかは考える」と距離延長も示唆した。

 そして見据える頂点の舞台。「僕もダービーの夢を見てみたいですからね」。まだ勝っていないトレーナーが白い歯を見せれば、鞍上も「調教などで一緒に良くなっていければ上でもやれる素材なので、頑張りたい」と気合を込めた。このレースからは、後のG1ウィナーが多数出ている。夢の“リアライズ”へ、更なるパワーアップに期待したい。(角田 晨)

 リアライズシリウス 父ポエティックフレア、母レッドミラベル(父ステイゴールド)。美浦・手塚貴久厩舎所属の牡2歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算2戦2勝。総獲得賞金は3885万7000円。重賞初勝利。馬主は今福洋介氏。

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