注目の良血馬グランマエストロが初陣に向かう(撮影・園田高夫)
「新馬戦」(30日、新潟)
話題の良血馬がいよいよベールを脱ぐ。G1・6勝を誇る名牝
グランアレグリアの初子
グランマエストロ(牡2歳、父
エピファネイア、美浦・木村)が、土曜新潟5R(芝1400メートル)でデビューする。母の主戦を務めたルメールとのコンビで、華々しい門出を飾れるか注目だ。
夏競馬の
クライマックスに登場する大物2歳。
グランマエストロは19年桜花賞、20年安田記念、スプリンターズS、マイルCS、21年ヴィクトリアM、マイルCSと、6F〜マイルまで短距離G1を総なめした名牝
グランアレグリアの初子だ。5月30日にゲート合格を済ませてから牧場でじっくり乗り込まれ、デビューに向けて態勢を整えてきた。
1週前の20日には美浦Wで7F97秒3-38秒3-11秒9を計時し、
ロスパレドネス(2歳オープン)に併入。黄金色のたてがみと尾を揺らし、力強く駆け抜けた。土田助手は「2週前までは少しベースが低かったが、1週前は併せ馬で追い切りを行い、上がってきました。動きに関しても反応は良かったし、しっかり動けていました」と手応えを口にする。
両親とは異なる栗毛の馬体ながら、漂う気品はやはり良血馬ならでは。1400メートルでの初陣になるが、同助手は「気がいいので千四でも流れに乗って競馬はできると思います。むしろ気持ちが先行しがちのところも見られるので、そこは注意しています。力強いフットワークで能力を感じる馬です」とポテンシャルの高さを伝えた。
馬名の由来はスペイン語で「巨匠」。母の主戦を務めた名手ルメールのタクトに導かれ、“巨匠”の第1楽章がいま始まろうとしている。