秋の中山開幕を飾る伝統のマイル重賞、京成杯オータムハンデキャップ。ハンデ戦らしく波乱の決着も多い名物レースで、秋のマイル戦線を占う上で重要な一戦だ。今年も多彩なメンバー構成となり、どの馬にもチャンスがありそうな混戦ムードが漂っている。
1.GI組の安定感に対しオープン特別組は苦戦傾向
過去10年のデータを分析すると、前走でGIを使われた馬は[3-1-2-12]で複勝率33.3%と、高いレベルで戦ってきた実績が素直に信頼に繋がっている。一方、前走がオープン特別(L含む)だった馬は[0-2-1-31]で複勝率はわずか8.8%と大きく苦戦しており、格の違いが明確に出る傾向にある。また、妙味という点では前走GIII組に注目したい。[5-7-7-67]で複勝率は22.1%にとどまるが、単勝・複勝回収率が108%と103%で、ともに100%を超えている。
2.馬券の狙いは前走2、3着の惜敗馬
前走の着順別成績を見ると、1着だった馬は複勝率17.6%と勝ち切った勢いが次走に繋がりにくいデータが出ている。対照的に、前走2着だった馬は複勝率42.9%、3着だった馬も複勝率36.4%と非常に高い数値を記録している。勝ち馬よりも、あと一歩で涙を飲んだ惜敗馬の巻き返しを狙うのが、馬券的中の近道と言えそうだ。
3.充実期の5歳馬と馬券的妙味の6歳馬
馬齢別の成績では、5歳馬が複勝率26.5%と最も安定した成績を残しており、充実期を迎えた実力馬が中心勢力となっている。また、6歳馬は勝ち星こそないものの、複勝率は22.9%を確保し、複勝回収率が159%と非常に高い。人気薄での好走が目立つため、馬券的な妙味という点では6歳馬は積極的に狙っていきたい存在だ。
コントラポストは前走の巴賞で2着に好走。データ分析で最も注目すべき「前走2着馬」に該当し、複勝率42.9%という好走パターンに合致する。5歳という年齢もデータ上プラスに働き、[2-2-2-2]という中山巧者ぶりも強調材料だ。ハンデ戦でも崩れることは考えにくく、ここも勝ち負け必至と見る。