念願のG1タイトルに向けてV発進を狙うリンクスティップ
「紫苑S・G2」(7日、中山)
春の牝馬クラシックで世代上位の力を示した
リンクスティップが、ひと回り成長した姿で実りの秋を迎えた。手脚が長くスラッとした
キタサンブラック産駒。春はその印象が強かったが、「背がさらに伸びました。まだ伸びしろもありそうだけど、筋肉量も増え成長を感じます。プラス10キロぐらいになるでしょうか」と新田助手。夏を越してたくましさも加わった。
クラシック2戦はいずれも不完全燃焼ながら、上位争い。適距離とは言えず、スタート直後にぶつけられる不利があった桜花賞は、後方から脚を伸ばし3着。前走のオークスは雨の影響が残った馬場が
フィットせず、決め手勝負に持ち込まれながらも掲示板を守った。
レース後には左前脚球節部の第1指骨剥離骨折が判明。「影響は全くない」と同助手が話すように、帰厩後は加減なく負荷をかけて順調に調整を進めている。27日には新コンビの北村友を背に一杯に追われ6F81秒0、ラスト1Fは11秒0と鋭く伸びて併せた
リッケンバッカー(7歳3勝クラス)に半馬身先着した。
2週続けてコンタクトを取った鞍上は「本当によく動く馬。脚が速くて器用さもあり総合力が高い。前走、前々走の先入観を持たなくていいと思います」と絶賛。初舞台のト
リッキーな中山の二千への対応にも手応えをのぞかせる。先週の中京2歳Sを
キャンディードで制したダービージョッキーに導かれ、最後の1冠へ-。ここでつまずいてはいられない。