13年10月13日 秋華賞を制したメイショウマンボ。右は松本オーナー
“メイ
ショウ”の冠名で長く日本競馬界を支えてきた馬主で、(株)きしろ代表取締役会長の松本好雄(まつもと・よしお)さんが8月29日未明に膵臓がんのために死去したことが2日、分かった。JRAが発表した。87歳だった。葬儀・告別式はすでに近親者のみで執り行われ、後日お別れの会を行う予定。先月23日に個人馬主として初のJRA通算2000勝という大記録を達成したばかり。06年ダービー馬メイショウサムソンなど、数々の個性派とともに歩み続けた半世紀超える馬主人生。武豊騎手(56)=栗東・フリー=ら関係者からは、悲しみの声が寄せられた。
騎手時代に
メイショウマンボで13年オークス、秋華賞、エリザベス女王杯と、G1を3勝した武幸四郎調教師(46)=栗東=は「急なことで気持ちが整理できておらず、悲しさと寂しさでいっぱいです」と沈痛な面持ちでコメントした。
松本さんへの感謝は尽きない。
メイショウマンボに騎乗した桜花賞では10着に大敗したが、松本さんに自ら直訴し、追加登録料を支払ってもらってオークスに出走。すると9番人気の低評価を覆し、見事勝利を収めた。
調教師になってからもかわいがってもらっていたそうで、「今は、仕事のことよりも調教師になってから小倉や中京でよくご飯に連れて行ってもらい、優しくしていただいたことばかり思い出します」としみじみ語った。