JRA史上初の快挙 女性騎手&女性調教師コンビがV 前川恭子調教師&小林美駒騎手のタッグ 小林美駒「脚の違いを見せて能力を出し切ってくれました」

2025年09月06日 10:14

 札幌1Rを制したリピースと小林美駒(撮影・西岡正)

 JRA史上初の快挙だ。土曜札幌1R2歳未勝利戦(ダート1700メートル)で、1番人気のリピース(牝2歳、栗東・前川恭子厩舎)が好位から鮮やかに差し切って勝利。騎乗したのは小林美駒騎手(20)=美浦・鈴木伸=で、管理するのは今年3月に開業した前川恭子調教師(48)=栗東。JRAでは初めてとなる女性調教師と女性ジョッキーによる勝利となった。

 前川師はこれがJRA通算5勝目で、これまでの4勝は菅原明、丹内、坂井、高杉の手綱だった。小林美駒はこれが今年のJRA29勝目。同通算58勝目となった。殊勲の鞍上は「ちょっとフワついていましたし、私が目標になるだろうと思っていました。このペースなら絶対に動かれるだろうという感じでもあったので、予想していた通りでしたし、あとは3〜4コーナーでうまくさばけるだけかなと思っていました。簡単に進路も見つかりましたし、そこからは脚の違いを見せてしっかりと能力を出し切ってくれました」と、相棒のパフォーマンスをたたえていた。

 小林美駒は、勢いに乗って札幌2R2歳未勝利戦(芝1200メートル)でも2番人気のラスベガスサイン(牝2歳、栗東・長谷川浩大厩舎)で逃げ切りを決めて連勝。キャリアハイとなるJRA年間30勝に到達した。5馬身差の快勝で、「テンションの感じが気になっていたポイントではあったのですが、うまくこの子も維持してくれて。初戦から見せていた外へ張る面も、逃げて丁寧に整えてられたので。決められて良かったです」と胸をなで下ろした。

 その手綱さばきはさえ渡るばかりで、札幌4R3歳未勝利戦(芝2000メートル)では8番人気のラファヴォリット(牝3歳、美浦・黒岩陽一厩舎)を好位差しの勝利に導いた。自身最多タイとなる一日3勝を午前中で達成。年間31勝目の白星で、「跳びが大きいので、長く脚は使えるかなと思っていました。そのなかでも外めを通ったけど、いつでも動ける態勢ではあって。長く脚を使って、最後ヨレてしまいましたが、よくしのいでくれました」と、パートナーの頑張りに感謝していた。

 前川師は7月9日に行われた門別競馬場の交流競走で、古川奈穂騎手(24)=栗東・矢作=騎乗のプリマドンナアスク(牝3歳)で勝利しているが、JRAでは今回が初めての女性コンビでのVとなった。

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