上位3頭までに秋華賞の優先出走権が付与されるレースで、2007年以降は阪神競馬場の外回り芝1800mコースを舞台に行われているが、近5年のうち4回までは京都、阪神競馬場の改修工事のため中京競馬場の2000mコースで行われていた。阪神競馬場芝1800mコースは2角奥のポケットからスタートするワンターンコース。最初のコーナーまで600m以上あり、最後の直線は473.6m(Aコース使用時)。最後に急坂が待ち構えていることもあって、激しい先行争いにはなりにくいコース形態だ。
◎
カムニャックはフ
ローラS、そしてオークス優勝馬。特筆すべきは芝2000m新馬戦で、最後の2ハロンが10.9秒、10.9秒という流れを中団から差し切って2着馬に0.6秒差。これは並の馬ではできない芸当だ。マイル2戦は持ち味を生かしきることができなかったが、スローペースからの決め手比べになったフ
ローラSでは最後まで力強く伸び、距離伸びたオークスでは早め先頭から最後まで先頭を譲らなかった。前進気勢がやや強く、春シーズンは折り合いに不安を残していたが、ひと夏を越しての成長も期待したい。
〇
パラディレーヌはつばき賞の優勝馬。半マイル通過47.3秒のペースにやや行きたがっていたが、4角で“持ったまま”先頭に並びかけると、終わってみれば2着
ローランドバローズに3馬身差の勝利だった。その後フラワーCは出遅れながらも中山の短い直線だけで2着まで追い込み、オークスは正攻法の競馬で0.3秒差4着。最後の直線では狙ったコースの進路が開かずに思うようなレースができない中で掲示板を確保した。阪神コースは初めてだが、距離はベストに近いはずだ。
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ルージュソリテールは京都競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。このレースでは17番枠からすんなり好位で流れに乗り、向正面で他馬が動いたときにも動じずにマイポジションをキープ。最後は12.0秒、11.3秒という加速ラップで突き抜けた。チューリップ賞は後方から差を詰めて0.3秒差6着で、スイートピーSは好位から早めに先頭に立って危なげなく押し切った。オークスを自重して備えた秋初戦は注目だ。
△
タガノアビーはオークス3着。これまで7戦を消化して、うち6戦でメンバー最速、もしくは最速タイの上がりを記録しており、ペース次第では怖い1頭だ。
同様に末脚鋭い△
タイセイプランセスと、フィリーズレビュー2着、NHKマイルC3着の△
チェルビアット。2戦2勝△
セナスタイルのレースぶりにも注目したい。